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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻3号

1991年03月発行

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的切除(1)―根治を目的として

主題

早期胃癌の内視鏡的切除法―根治を目的として

著者: 大泉晴史1 松田徹1 深瀬和利1 門馬孝1 古沢晃宏1 水戸省吾1 高橋克朗2

所属機関: 1山形県立中央病院内科 2山形県立中央病院病理

ページ範囲:P.289 - P.300

文献概要

要旨 早期胃癌に対する根治を目的とした内視鏡治療の適応は,多数の手術早期胃癌の病理組織学的検討から,リンパ節転移のない20mm未満・Ul(-),10mm未満・Ul(+),深達度mの分化型腺癌と考えている.その治癒判定では回収組織の詳細な病理組織学的検索が必須であり,筆者らは高周波電流を用いた2チャンネルファイバースコープによる内視鏡的切除術を施行してきた.1978年から1989年までの12年間に247例256病変の早期胃癌に本法を施行,全症例に追跡調査がなされており,内視鏡的治療による最終治癒率は86.2%であった.一方,症例の蓄積と共に経過観察中11例で他部位に新たな癌病変を認めており,術後のfollow-up内視鏡検査では切除部位だけでなく,癌発生母地を考慮した胃全体の注意深い観察が不可欠であることを強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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