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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻3号

1991年03月発行

症例

原発巣に骨形成を認めた大腸癌の1例

著者: 藤田耕一郎1 大隅雅夫1 佐野義明1 持木彫人1 長町幸雄1

所属機関: 1群馬大学医学部第1外科

ページ範囲:P.331 - P.334

文献概要

要旨 患者は61歳,男性.1年前から便秘気味で,4か月前より排便障害が強くなり,左下腹部痛が出現したため,当科外来を受診した.初診時に左下腹部に一致して5×4cmの硬くわずかに可動性のある腫瘤を触知した.腫瘍マーカーに著変はなかったが,注腸透視,腹部CT検査,大腸内視鏡,下腸間膜動脈造影など,各検査所見から下行結腸癌と診断し,左半結腸切除術を施行した.腫瘍は5.0×5.5×5.2cmの腫瘤型(Borrmann 1型)で,組織学的には中分化腺癌で,間質に明らかな骨形成を認め,骨周囲および骨内に造骨細胞および破骨細胞を認めた.大腸癌の原発巣に骨化を伴った比較的まれな症例を経験したので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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