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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻3号

1991年03月発行

文献概要

症例

形態の変化を観察しえた大腸深在性囊胞症の1例

著者: 道伝研司1 小杉光世1 荒川竜夫2 安念有声3 岩喬4

所属機関: 1砺波市立総合病院外科 2砺波市立総合病院胃腸科 3砺波市立総合病院病理部 4金沢大学医学部第1外科

ページ範囲:P.335 - P.338

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要旨 直腸孤立性潰瘍(以下SRU)から大腸深在性囊胞症(以下CCP)への移行を観察しえた症例を経験した.患者は16歳,男性.主訴は下血,排便障害.初回内視鏡検査で直腸に潰瘍を1つ認めた.生検ではfibromuscular obliteration(以下FMO)を認め,SRUと診断した.FFG4の投与と排便指導により主訴は消失した.2回目の内視鏡検査では粘膜下腫蕩の形態を呈していた.局所切除が施行され,病理診断はCCPであった.FMOはほとんど消失していた.SRUの病因を機械的なものとする説や,FMOは機械的刺激によるとする説があることより,CCPへの移行は機械的刺激の消失によると推察された

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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