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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻4号

1991年04月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的切除(2)―内視鏡的根治切除の評価 主題

早期胃癌内視鏡的切除の評価―経過観察症例からみて

著者: 竹本忠良1 柳井秀雄2 多田正弘2 苅田幹夫2 村上敦司2 沖田極2

所属機関: 1山口労災病院 2山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.365 - P.370

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要旨 strip biopsyの臨床応用初期の症例が,治療後7年ほどを経過した現時点において,5年以上経過した症例について,その成績を検討した.長径2cm以下の潰瘍を有さない深達度mの高分化型腺癌を対象とした.strip biopsyによる治療の後,5年以上を経過した症例のうち,筆者らの定義による局所完全切除が得られた34例では,他病死1例,連絡不能3例を除く30例は,生存が確認されている.また,部分切除となり,その後にレーザー照射などを追加していた10例では,3例の他病死をみるものの,7例は生存している.本検討の結果より,早期胃癌に対するstrip biopsyによる治療は,慎重に限定した適応内で施行し確実な効果判定を行えば,良好な長期予後を期待しうる方法であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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