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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻4号

1991年04月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的切除(2)―内視鏡的根治切除の評価 主題

早期胃癌内視鏡的切除の評価―外科の立場から

著者: 高木國夫1 岩切啓二1 武長誠三1 林周一1 細井董三2 西澤護2 高木宏子3

所属機関: 1林外科病院 2東京都がん検診センター 3後谷診療所

ページ範囲:P.379 - P.387

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要旨 早期胃癌内視鏡的切除の評価に関して検討した.切除早期胃癌の分析から,リンパ節転移非危険群として挙げられた内視鏡的切除の適応は,大きさ1cm前後,m,UⅠ(-)の早期胃癌であった.かかる症例に対する内視鏡的切除は安全かつ予後も良好で,根治的局所療法としてその重要性を増し,症例の増加と共に,今後早期胃癌の臨床病理学的検討に当たって,切除例のみでなく内視鏡的切除例をも加えた検討が必須になるであろう.内視鏡的切除適応外の2~3cm,mの早期胃癌に対しては,病変部の内視鏡的切除による組織学的深達度診断のうえに立つ,近傍リンパ節郭清を伴う胃局所切除の術式および症例を提示した.更に内視鏡的切除の癌遺残例も胃局所切除の適応となろう.早期胃癌の内視鏡的切除は,単に根治的治療のみでなく,早期胃癌の組織学的深達度診断にも発展すべきで,早期胃癌の縮小手術にも重要な役割を果たすであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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