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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻4号

1991年04月発行

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的切除(2)―内視鏡的根治切除の評価

主題症例

3多発Ⅱc型早期胃癌(2同時・1異時)の内視鏡的切除の1例

著者: 小沢昭司1 加藤一雄2 服部了司3 高木國夫4

所属機関: 1小沢胃腸科 2江戸橋内科センター診療所 3服部胃腸科 4林外科病院

ページ範囲:P.397 - P.402

文献概要

要旨 患者は58歳,男性.患者であると同時に医師である筆者(小沢)自身が1986年1月に重複早期胃癌の診断を受けた.2つの病巣は前庭部小彎のⅡc(8×6mm)と,胃体中部後壁のⅡc(10×10mm)であった.内視鏡的切除の対象が主としてIlaを中心とした隆起型早期胃癌であって,Ⅱcに対する内視鏡的切除が危険視されていた時期に,部位を異にした2つのⅡcを同時に内視鏡的に切除した.更に3年後前庭部小彎の切除搬痕部近傍に早期胃癌が再び発見され,再度内視鏡的切除を受けた.その後は現在まで内視鏡所見,生検所見ともに癌陰性である.これらの経過を筆者自身が本症例の担当医になり代わって症例報告し,併せて患者としての不安,苦悩や,更に術中,術後の体験などについても言及する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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