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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻4号

1991年04月発行

文献概要

症例

大腸内視鏡検査で診断しえた横行結腸動静脈奇形の1例

著者: 高木孝輔1 神田和久1 有馬信之1 角野通弘1 鶴田修1 大久保和典1 井上林太郎1 伊藤博道1 平井賢治1 佐々木英1 豊永純1 谷川久一1 中川鉄郎2 磯本浩晴2 田中義憲3 荒川正博4

所属機関: 1久留米大学医学部第2内科 2久留米大学医学部第1外科 3久留米中央田中医院 4久留米大学医学部第1病理

ページ範囲:P.443 - P.447

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要旨 患者は55歳,女性.繰り返す下血のため大腸内視鏡検査を施行し,横行結腸に拡張,蛇行した血管と小血管の集簇を認めた.腹部血管造影で拡張,蛇行した血管と静脈の早期還流および動静脈の伴走を認め,動静脈奇形と診断した.部位の確認および多発病変の否定のため術中内視鏡検査(小腸を含めた)を施行後,横行結腸切除を行った.切除標本における血管構築所見では,粘膜下層に多数の小血管を認め,一部が粘膜表層にまで及ぶ所見が確認できた.本症は高齢者に多く,大腸内視鏡検査の普及により今後増加するものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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