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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻4号

1991年04月発行

症例

結節性変化の目立ったⅡc型早期胃癌の1例

著者: 上野雅資1 高木國夫1 鈴木秀昭1 馬場保昌2 加藤洋3 柳沢昭夫3 渡辺壽美4

所属機関: 1癌研究会付属病院外科 2癌研究会付属病院内科 3癌研究会付属病院病理 4渡辺医院

ページ範囲:P.461 - P.465

文献概要

要旨 Ⅱc陥凹内の結節の部分で,癌のsm浸潤が認められた1例を呈示し,陥凹型早期胃癌の深達度診断における,陥凹内部の所見の重要性について報告した.患者は65歳の女性で,自覚症状なく,胃癌検診にて異常を指摘され来院した.胃X線,内視鏡検査では,胃角部後壁にⅡC型早期胃癌を認めた.Ⅱc陥凹内には,著明な結節性変化を伴っており,再生粘膜あるいは正常粘膜の遺残と診断したが,組織所見では,肛側のやや褪色した結節の部分でⅡc面の約1/2の範囲で粘膜下層への癌浸潤を認めた.本症例は,Ⅱc内の結節性変化が,癌のsm浸潤の重要な所見であることを示唆するものであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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