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今月の主題 潰瘍性大腸炎の長期経過 序説
潰瘍性大腸炎の長期経過から学ぶもの
著者: 牛尾恭輔1
所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部
ページ範囲:P.485 - P.486
文献購入ページに移動私が最初にUCの患者に接したのは,20年前だった.全大腸炎型で1日8~10回の粘血便を訴える23歳の男性で,易出血性で数mmから1cm大の潰瘍が,無数にびまん性に認められ,恐怖心を持ったのを覚えている.だが,症例を多く経験し,それぞれの経過をみてゆくうちに,UCは内科的に十分にコントロールできること,症状と所見に波があり,季節の変わり目や,風邪などによって体調を崩した際に増悪するが,サラゾピリンとステロイドホルモンの増量によって十分に対処しうるという自信が,次第にできてきたように思える.
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