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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻5号

1991年05月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎の長期経過 主題

潰瘍性大腸炎の臨床経過とX線所見―10年以上の経過

著者: 松川正明1 山田聰1 荻原達雄1 根来孝1 韓東植1 碓井芳樹1 佐藤信紘1 梁承茂2 白壁彦夫2

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2早期胃がん検診協会

ページ範囲:P.487 - P.494

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要旨 潰瘍性大腸炎で10年以上の臨床経過をみた24例のX線所見の変化を調べた.発症年齢は30歳以上が18例75%を占めた.臨床経過から初回発作型9例,再燃緩解型13例,慢性持続型2例であった.10年以上の経過で再燃したのは3例のみであった.初回所見で罹患範囲・炎症性病変の程度から初回発作型と再燃緩解型の区別は困難であった.X線所見から罹患範囲の拡大は17%にみられた.初回所見から潰瘍の程度が高いほど,全大腸炎型であった.経過中に直腸に活動性所見を認めない区域性所見を33%に認めた.したがって,炎症の経過観察でも全大腸を検査する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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