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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻5号

1991年05月発行

文献概要

症例

リンパ節転移を伴ったⅡa+Ⅱc型早期大腸癌の1例

著者: 岡村正造1 浅井俊夫1 山口初宏1 加藤忠1 濱島英司1 伊藤久芳1

所属機関: 1豊橋市民病院内科

ページ範囲:P.533 - P.538

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要旨 患者は59歳,男性.無症状だが胃潰瘍歴があり検査目的で来院.一般血液検査,CEAに異常なく,UGIで潰瘍の再発なし.便潜血反応(Latex法)が陽性のため大腸X線検査を実施した.S状結腸に中央に淡いバリウム斑を伴う,輪郭が不整な平盤状病変を認め,側面像では腸管辺縁の変形は軽微であった.内視鏡検査で隆起の起始部粘膜が正常なⅡa+Ⅱc型大腸癌と診断し手術した.病理所見は15×11mmの癌の粘膜下浸潤により形成されたⅡa+Ⅱc型sm癌で,隆起の起始部粘膜は正常だった.腺腫部分は認めず,高分化型腺癌で,1つのリンパ節に転移を認めた.小さいながらもリンパ節転移を伴った興味ある大腸早期癌と考え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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