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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻5号

1991年05月発行

症例

胃梅毒の2例―第2期梅毒性皮疹との形態学的類似性について

著者: 小林広幸1 渕上忠彦1 福島範子2 岩下明徳3 富永雅也1

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2同愛記念病院病理 3福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.545 - P.551

文献概要

要旨 幽門前庭部に梅毒に特徴的と言われている不整な潰瘍性病変を伴う第2期の胃梅毒の2例を経験した.この病変に加えて2例とも胃体部に大型びらん様の特異な胃粘膜斑が多数認められた.同病変の生検組織内に酵素抗体ABC法により梅毒スピロヘータが証明され,駆梅療法によりすみやかに消失したことより,胃体部の病変も梅毒の胃病変と確診された.この胃粘膜斑は,第2期梅毒の皮膚病変に類似しており,形態学的にも梅毒性皮疹の発生と同様の機序が胃粘膜にも生じていると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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