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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻6号

1991年06月発行

文献概要

今月の主題 Crohn病の長期経過 主題

Crohn病の長期経過からみたX線・内視鏡検査の意義―いつどんなときに検査するか

著者: 樋渡信夫1 山崎日出雄1 木内喜孝1 豊田隆謙1

所属機関: 1東北大学医学部第3内科

ページ範囲:P.601 - P.612

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要旨 Crohn病の長期経過例に対して,いつどんなときにどのような情報を得ることを目的に,X線・内視鏡検査を施行すべきかについて検討した.再燃増悪期や手術を考慮せざるを得ない症例では,治療方針,術式を決定するために主病変を中心としたX線・内視鏡検査が必要である.症状や臨床検査値よりも再燃を早期に診断できるからと言っても,放射線障害や患者の苦痛などを考慮すれば,頻回にX線・内視鏡検査をすることはできない.臨床的には症状や検査値の推移を十分に検討して必要最小限の検査にとどめ,症状が落ち着いているときには1~2年に1回の主病変部を中心としたX線検査で十分に治療方針を立てることは可能である.研究面では治療による経過や自然史に関して,今後明らかにしていかねばならない点もあり,目的を明確にして検査すべきであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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