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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻6号

1991年06月発行

文献概要

症例

胃glomus腫瘍の1例

著者: 高濱和也1 中野浩1 高野映子1 宮地育郎1 北川康雄1 星野知久1 斉藤治人1 渡邊真1 前田玲二1 伊藤圓1 川瀬恭平2 堀口明彦2 三浦馥2

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学消化器内科 2藤田学園保健衛生大学外科

ページ範囲:P.669 - P.674

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要旨 患者は67歳,女性.心窩部痛,黒色便を主訴に1989年11月本院を受診.2年前の胃集検で胃腫瘤を指摘されていた.胃X線検査ならびに胃内視鏡検査では,胃角小彎に表面に陥凹を伴った粘膜下腫瘍を認めた.この腫瘤は筋腫などに比して非常に柔らかい感じのする腫瘤であった.また,電子内視鏡でやや暗青色様に感じられた.超音波内視鏡を施行し,粘膜下に高,低エコーの混在した腫瘤を認めた.胃生検で小型の細胞が多数の血管腔周囲に増殖する所見が得られglomus腫瘍と診断された.腫瘍は電子顕微鏡で胞体内に微細なフィラメントを認め,免疫組織化学的検索でクレアチニンリン酸キナーゼ抗体陽性を示し筋原性であることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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