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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻6号

1991年06月発行

文献概要

症例

直腸原発性悪性リンパ腫の1例

著者: 笠原宏1 加藤道男1 志岐裕源1 大柳治正1 斎藤洋一1 杉原俊一2 井上和則2 藤盛孝博3

所属機関: 1神戸大学医学部第1外科 2済生会中津病院外科 3神戸大学医学部第2病理

ページ範囲:P.687 - P.692

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要旨 患者は63歳,女性で血便を主訴に来院した.注腸および大腸内視鏡検査で直腸に腫瘤を認めた.鉗子生検で病変の確診は得られなかったが,腫瘤の形態から悪性リンパ腫と診断し,低位前方切除術を施行した.肉眼的には腫瘍は3.5×4.2cmで,直腸に限局し,粘膜下腫瘍様形態をとっていた.病理組織学的には直腸の粘膜下層から筋層にかけて異型リンパ球がびまん性に増殖する像を呈し,LSG分類では,non-Hodgkin,diffuse,mixed cell typeであった.パラフィン切片でモノクローナル抗体を用いて免疫組織学的に検討した結果,腫瘍細胞はMT(-),LCA(+),Ki-1(-),L26(+)でB細胞由来の直腸原発悪性リンパ腫と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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