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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻6号

1991年06月発行

症例

盲腸膜様閉鎖症の1例

著者: 石井一成1 前田一憲1 西平友彦2 大西慧2 福間貫造3 桂榮孝4

所属機関: 1国立姫路病院放射線科 2国立姫路病院外科 3国立姫路病院内科 4国立姫路病院病理

ページ範囲:P.693 - P.696

文献概要

要旨 患者は75歳,男性.主訴は右下腹部不快感.腹部単純写真で右下腹部に糞石様の石灰化陰影がみられ,注腸でこの陰影の上部を取り囲むようにバリウムは入るが,下部にはバリウムは流入しない.虫垂は描出されない.colonofiberscopyで粘膜下腫瘤の像を呈する.摘出された盲腸の内腔は上行結腸との間に正常粘膜を有する膜様形式によって囊状となり,径5mmの小孔により結腸と連続していた.内腔はバリウム便が充満していた.先天性結腸閉鎖の成因は血行障害説が定説となっているが本例は十二指腸閉鎖の成因と考えられている発生異常説を支持する1症例として,この論争に一石を投じるものとして報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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