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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻6号

1991年06月発行

症例

上行結腸に原発したびまん浸潤型大腸癌の1例

著者: 鮫島博之1 中田一郎1 片野素信1 植竹正彦1 伊藤浩1 薗田善之1 小松崎薫1 生方英幸1 後藤悦久1 渡辺善徳1 松本文和1 平良朝秀1 舟山仁行1 湯本二郎1 佐藤茂範1 西田清一1 湯本克彦1 田渕崇文1 相馬哲夫1 西川貴之2

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院外科 2東京医科大学霞ヶ浦病院内科

ページ範囲:P.701 - P.705

文献概要

要旨 上行結腸に原発した比較的まれなびまん浸潤型大腸癌の1例を経験したので報告した.患者は28歳,男性.主訴は右下腹部痛.注腸検査で上行結腸に壁不整硬化,cobblestone様所見を認めた.内視鏡所見では同部に易出血性の浅い陥凹性病変が存在し,周囲に浮腫状の粘膜を認めた.炎症性腸疾患が強く疑われたが,3回目の生検で癌細胞が証明され,右半結腸切除術が施行された.病理所見はリンパ管浸潤の強い中分化腺癌であった.術後免疫,化学療法剤の投与を受け,手術後32か月の現在,再発なく健在である.本症の診断に当たり,特に右側発生の場合,炎症性腸疾患との鑑別が問題になると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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