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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻7号

1991年07月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の診断 主題

大腸sm癌の診断―X線診断の立場から

著者: 坂谷新1 小泉浩一1 丸山雅一1 太田博俊2 畦倉薫2 関誠2 上野雅資2 加藤洋3 柳沢昭夫3

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科 3癌研究会附属病院病理部

ページ範囲:P.726 - P.735

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要旨 大腸sm癌の浸潤程度と肉眼形態,大きさの関係を検討しsm癌の肉眼所見の特徴を調べた.Ⅰpはsm癌の18.4%(21/114)を占め,sm3はなかった.また,10mm以下のsm3癌はなかった.陥凹の要素は深達度の相対的な指標ではあるが絶対的な指標とはなりえなかった.無茎性大腸癌の注腸での側面像の変形を5分類し,深達度との関係を検討した.大腸sm癌は弓状変形~角状変形~半円状変形であった.側面像の変形を読影する際には病変が発生した部位による影響を考慮する必要がある.腸管内腔に対して凹の彎曲部に存在する病変は,変形を強く読影し深達度を深く読む必要がある.腸管内腔に対して凸の彎曲・彎入の強い部で,もともとの彎曲・彎入の幅程度の半円状変形であれば深達度は深くなく,m癌程度と読影すべきと考えられた.側面の変形を来す原因として,癌細胞の深部浸潤以外の要素に粘膜下層の線維化と固有筋層の肥厚が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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