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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻7号

1991年07月発行

今月の主題 大腸sm癌の診断

主題研究

画像解析による大腸癌早期診断の可能性と限界

著者: 磯彰格1 多田正大1 岡村雅子1 大塚弘友1 清水誠治1 川井啓市2

所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科 2京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.787 - P.792

文献概要

要旨 早期大腸癌の定量的鑑別診断をするため,電子内視鏡を用いて大腸隆起性病変(化生性ポリープ5例,腺管腺腫23例,早期癌7例,進行癌12例)の拡大観察を行い,表面パターンを抽出して「幅」,「面積」,「伸長度」,「不整度」,「拡張度」の5要素,個々の腺ロパターンから「輝度」の画像解析を行った.その結果,「面積」,「不整度」,「拡張度」,「輝度」の解析において早期癌は進行癌と腺管腺腫の中間値を示し,鑑別診断の可能性が示唆された.今後は腺口の輪郭をさらに正確に描出できる高い倍率を有するスコープを用いること,病変との距離を安定させるため操作性を良くすること,ノイズを除去することなどの改良を加えることによって,より精度の高い早期癌の識別,更にm癌とsm癌の鑑別も可能になると期待された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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