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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻7号

1991年07月発行

文献概要

症例

興味ある拡がりを呈した隆起性表層拡大型早期胃癌の1例

著者: 光永篤1 中尾京子1 千葉素子1 春木宏介1 加藤明1 横山聡1 橋本洋1 黒川きみえ1 小幡裕1 村田洋子2 長廻紘2 鈴木茂2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター消化器内科 2東京女子医科大学消化器病センター消化器内視鏡科

ページ範囲:P.808 - P.813

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要旨 66歳,女性.胃底腺および噴門腺領域全域を占める広範な早期胃高分化腺癌の1例を経験したので報告する.本症例は口側は食道・胃吻合線より肛側は胃角部まで萎縮した噴門および胃底腺粘膜全域にわたり,内視鏡的に表面に粗大顆粒状の凹凸と,所々にカリフラワー様の小隆起を伴う白色調を呈した厚みのある粘膜で覆われており,萎縮のない胃体部大彎粘膜領域および偽幽門腺領域とは明瞭に境界を成しているのが特徴である.また,病変部は15×11cmと非常に広範囲であるにもかかわらず,全割標本による検索ではsm層への浸潤を認めず,全体が広範なm癌であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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