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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻7号

1991年07月発行

初心者講座 胃X線検査のポイント―私の精密検査法

6.部位による工夫(2) ①幽門前庭部

著者: 八尾恒良1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院内科・消化器科

ページ範囲:P.830 - P.831

文献概要

 幽門前庭部は胃の他の部位に比べ,解剖学的に以下の特徴を有する.

 (1)立体的に背側に曲がり込んでいる.

 (2)管腔が狭い.

 (3)多くの症例で圧迫法が十分に行える.

 (4)腸索と重なりやすい.

 したがって,精密検査を行う前にルーチン検査の写真をみて,どれくらいの空気量が適切か,圧迫が容易な胃かどうか,目的とする部位がすぐに腸索と重ならないかどうかなどについてあらかじめ検討しておく必要がある.もし緩下剤投与などの前処置にもかかわらず造影剤がすぐ排泄され,目的部位と腸索が重なるような胃の場合には造影剤を高濃度とし,投与量を少なめにするなどの配慮が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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