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今月の主題 大腸sm癌の治療 序説
“大腸sm癌の治療”の特集に当たって
著者: 磨伊正義1
所属機関: 1金沢大学がん研究所外科部門
ページ範囲:P.847 - P.848
文献購入ページに移動 大腸癌の内視鏡的治療は,内視鏡機器の改良とポリペクトミーの普及に支えられて大きく発展し,その間10mm未満の小さな癌も多数発見されるようになってきた.そのなかには癌が小さいうちに既に粘膜筋板を貫いて粘膜下層へ浸潤し,更にはリンパ節転移を伴う症例も存在することが明らかになっている.当然ポリペクトミーされた大腸癌の粘膜下層への浸潤を確認した時点で,リンパ節転移のリスクを憂慮しなければならない.既にこの大腸早期癌の中では,m癌の取り扱いについてはポリペクトミーを行うのみで根治可能という一致した見解が得られている.問題はsm癌と診断されたときに,ポリペクトミーのみで癌の治療として十分であるのか否か? あるいは外科的な根治切除が必要となるか? この命題については未だ一定の治療指針が得られていない.
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