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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻8号

1991年08月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の治療 主題

転移陽性大腸sm癌の形態的特徴

著者: 澤田俊夫1 武藤徹一郎1 根岸征示2

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2大森赤十字病院外科

ページ範囲:P.897 - P.900

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要旨 転移陽性大腸sm癌3例(傍直腸リンパ管浸潤,リンパ節転移,リンパ管転移再発)の肉眼形態はいずれも広基性であった.またsm浸潤度は最深層に及び,腺腫成分を有しないポリポイド癌であった.文献的にsm癌リンパ節転移のリスクファクターを検討すると,まれな低分化腺癌を除くと,sm浸潤度(massive invasion)と脈管侵襲陽性が挙げられる.しかし広基性あるいは陥凹型の肉眼形態とポリポイド癌(12.9%;文献集計例20/155)にも注意を要する.小さな扁平あるいは平坦型腺腫からの癌化を考慮すると,広基性sm癌が大きくなるにつれてsm深層に浸潤し,かつポリポイド癌を呈し,リンパ節転移のリスクが増大すると推測することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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