文献詳細
今月の主題 大腸sm癌の治療
主題
文献概要
要旨 転移陽性大腸sm癌3例(傍直腸リンパ管浸潤,リンパ節転移,リンパ管転移再発)の肉眼形態はいずれも広基性であった.またsm浸潤度は最深層に及び,腺腫成分を有しないポリポイド癌であった.文献的にsm癌リンパ節転移のリスクファクターを検討すると,まれな低分化腺癌を除くと,sm浸潤度(massive invasion)と脈管侵襲陽性が挙げられる.しかし広基性あるいは陥凹型の肉眼形態とポリポイド癌(12.9%;文献集計例20/155)にも注意を要する.小さな扁平あるいは平坦型腺腫からの癌化を考慮すると,広基性sm癌が大きくなるにつれてsm深層に浸潤し,かつポリポイド癌を呈し,リンパ節転移のリスクが増大すると推測することができる.
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