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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻9号

1991年09月発行

今月の主題 Ⅲ型早期胃癌の診断に迫る―潰瘍の良・悪性の鑑別

主題研究

画像処理法による良性胃潰瘍と陥凹型早期胃癌の鑑別診断―Ⅲ型を意識して

著者: 大坂直文1 芦田潔1 田中雅也1 阪口正博1 平田一郎1 大柴三郎1

所属機関: 1大阪医科大学第2内科

ページ範囲:P.1011 - P.1018

文献概要

要旨 電子内視鏡(TGS-50B)と画像解析装置を用いて良性胃潰瘍と早期胃癌の鑑別点をⅢ型早期胃癌を意識しつつ検討した.以前から筆者らは良性胃潰瘍の経過を電子内視鏡で詳細に観察し,潰瘍辺縁にみられる索状の再生粘膜を鮮明に捉えている.今回,潰瘍辺縁の再生粘膜模様に着目して陥凹型早期胃癌との鑑別を試みた.良性胃潰瘍では治癒過程期において潰瘍辺縁にOSF値の高い索状の再生粘膜が全周にわたり認められた.一方,癌病巣内の消化性潰瘍においては再生粘膜模様がないか,あっても一部に欠損像がみられた.すなわち,再生粘膜模様に留意することによって陥凹性早期胃癌の診断向上が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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