icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻9号

1991年09月発行

文献概要

症例

胃のreactive lymphoreticular hyperplasiaの1例

著者: 渡辺真1 中野浩1 高野映子1 斉藤治人1 北川康雄1 星野知久1 上村守夫1 宮地育郎1 中島澄夫1 伊藤圓1 川瀬恭平1 三浦馥1

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学消化器内科 2藤田学園保健衛生大学外科

ページ範囲:P.1039 - P.1044

文献購入ページに移動
要旨 患者は24歳,男性で,心窩部痛を訴え当院を受診した.胃X線検査で,胃体中部から幽門部に粘膜ひだの集中を伴う,広く浅い陥凹性病変を認めた.ひだの先端は陥凹性病変の辺縁で中断していた.内視鏡検査では,陥凹性病変の表面は白色調で,顆粒状を呈する部位もあり,多発性潰瘍瘢痕も認めた.切除胃の肉眼的形態は,Ⅱc型早期癌に類似していた.組織学的には,陥凹性病変およびその他の部位でも芽中心を伴うリンパ濾胞の増生と,小型リンパ球の浸潤が著明であった.しかし,リンパ球に異型性はなく,リンパ濾胞の融合した所見も認めず,また免疫組織学的染色でも多クローン性を呈し,胃RLHと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?