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文献詳細

雑誌文献

胃と腸26巻9号

1991年09月発行

初心者講座 胃X線検査のポイント―私の精密検査法

8.陥凹型早期胃癌

著者: 西元寺克禮1

所属機関: 1北里大学医学部内科

ページ範囲:P.1080 - P.1081

文献概要

 1.精密X線検査で何をみるか

 陥凹性早期胃癌の診断はX線,内視鏡を組み合わせて行われてきたが,初回内視鏡でスクリーニングする施設が増加し,X線検査の位置づけも変化してきた.すなわち,内視鏡,生検で癌と診断された後に,その全体像を得ることを目的にX線検査が施行される機会が増えている.しかし,X線は内視鏡では得られない多くの情報を提供してくれる検査法で,精密検査の重要性はいささかの変化もない.精密検査を,診断がついた後,手術前に行う検査と仮に定義すると,その目的は以下のごとく要約される.すなわち癌の拡がり(浸潤範囲)診断と深達度診断である.更に広いⅡcあるいはⅡb型早期胃癌などでは,病変の全体像はX線のみで得られるものである.また,X線検査は本来の目的である病変の診断においても有用であり,切除後肉眼標本と詳細な対比が可能な撮影を心掛けるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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