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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻1号

1992年01月発行

今月の主題 胃癌の自然史を追う―経過追跡症例から

主題

微小胃癌からみた胃癌の発育経過―病理形態学的解析

著者: 渡辺英伸1 加藤法導1 渕上忠彦2 佐藤敏輝1 岩渕三哉1 味岡洋一1 太田玉紀1 本山悌一1

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理 2松山赤十字病院消化器科

ページ範囲:P.59 - P.67

文献概要

要旨 胃癌の組織診断は組織型分類ばかりでなく,細胞異型度判定も大切である.特に分化型胃癌は低異型度癌と高異型度癌とに亜分類されるべきである.後者は生長が早く,粘膜下浸潤能が高い.微小胃癌149個も,低異型度癌と高異型度癌とに分類された.その比率は腸型分化型癌で64:55,胃腺窩型癌で14:2,未分化型癌で10:4であった.微小胃癌でも,高異型度癌は高い粘膜下浸潤能,高い増殖細胞指数,増殖細胞のびまん性分布を示した.微小胃癌の時期で,既に胃癌はその自然史を異にするものがあることがわかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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