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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻1号

1992年01月発行

今月の主題 胃癌の自然史を追う―経過追跡症例から

主題症例

生検で癌陽性のⅡc型からBorrmann3型に推移し10年6か月にわたって画像的に経過追跡した1例

著者: 加藤一雄1 服部了司2 横倉稔明34 鈴木博孝5

所属機関: 1江戸橋内科センター診療所 2服部胃腸科 3私立学校教職員共済組合下谷病院 4日本医科大学附属第一病院放射線科 5東京女子医科大学附属消化器病センター

ページ範囲:P.91 - P.97

文献概要

要旨 患者は初回潰瘍の経過観察中,生検癌陽性のため手術を勧めたが拒否,全く消息を絶った.しかし10年6か月後手術を受けたことを偶然知り,術後遡及的に経過を探求した結果,その間2回上腹部検査を受けていたことが判明した.入手できた資料および手術材料の検討から,瘢痕を伴うⅡc型早期胃癌からBorrmann 3型胃癌に推移したと推測される1例であった.生検で癌陽性の瘢痕を伴うⅡc型早期癌から,抗癌剤などの治療をすることなくBorrmann 3型癌へ推移した症例で,10年以上にわたり画像的に経過を追及した例は極めてまれと思われるので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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