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今月の主題 胃癌の深達度診断mとsmの鑑別―内視鏡的治療のために 序説
今,なぜ,mとsmの鑑別診断なのか
著者: 岡崎幸紀1
所属機関: 1山口県厚生連周東総合病院内科
ページ範囲:P.1127 - P.1127
文献購入ページに移動 1962年に確立された早期胃癌肉眼分類に基づいて,胃癌の診断と治療が飛躍的な進歩を遂げてきたことには異論はないであろう.この分類にも幾つかの問題点は残っているが,臨床診断に携わる者にとっては,m癌,sm癌の鑑別診断は,一見容易に見えて,しばしば苦い思いをさせられる問題である.治療に当たる外科サイドとしても,mとsmでは対応が異なるが,鑑別困難例はsm寄りに判断し,慎重に対処されてきたので,診断側にはそれほど厳しく問い詰められることもなかった.
一方,ポリペクトミーに始まった早期胃癌の内視鏡的治療は,局注法,レーザー療法を経て,粘膜切除法の完成と共に一気に開花した感がある.いまや胃癌の治療法の一大トピックスである.
ところが,早期胃癌の内視鏡的治療の適応は,極めて限られた範囲の病巣に対してのみである.特に根治を目指したものには一層厳しい条件が伴う.
一方,ポリペクトミーに始まった早期胃癌の内視鏡的治療は,局注法,レーザー療法を経て,粘膜切除法の完成と共に一気に開花した感がある.いまや胃癌の治療法の一大トピックスである.
ところが,早期胃癌の内視鏡的治療の適応は,極めて限られた範囲の病巣に対してのみである.特に根治を目指したものには一層厳しい条件が伴う.
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