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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻11号

1992年11月発行

文献概要

今月の主題 大腸pm癌 主題

直腸pm癌の浸潤パターン―新しい画像診断的アプローチ

著者: 今井裕1 湯浅祐二1 樋口順也1 井筒睦1 平松京一1 寺本龍生3 北島政樹3 向井万起男4

所属機関: 1慶應義塾大学医学部放射線科 2ペンシルヴァニア大学医学部放射線科 3慶應義塾大学医学部外科 4慶應義塾大学医学部病理

ページ範囲:P.1303 - P.1308

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要旨 MR画像は,超音波内視鏡と同様にT2強調画像にて正常腸管壁の層構造を描出できる.また,大腸癌のMR画像は,腫瘍の発育様式や腫瘍の病理組織成分により異なるが,固有筋層に浸潤した癌の診断は,T2強調画像で高信号を示す粘膜下層の断裂が重要な所見である.筋層内に浸潤した癌の所見は,筋層の断裂,筋層の肥厚,腫瘍による筋層の置換,T2強調画像における筋層内のやや高信号を示す腫瘤に要約される.固有筋層を越えた癌の診断には,T1強調画像における腸管壁外側縁の不整な突出,ならびにT2強調画像における固有筋層外縦層の断裂が最も信頼できる所見である.MR画像は,超音波内視鏡と同様に治療法の選択に結びついた癌の深達度に役に立つ可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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