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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻12号

1992年12月発行

文献概要

症例

大腸に多発潰瘍を認めた腸チフスの1例

著者: 小嶋伸夫1 富永雅也1 岡部信彦1 見明俊治1 納富昭光1 野口晶教2 八尾隆史3 飯田三雄4

所属機関: 1白十字病院内科 2福岡市立こども病院感染症センター 3九州大学医学部第2病理 4九州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1451 - P.1456

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要旨 患者は24歳,女性.発熱,腹痛,下痢,下血を主訴に入院.39℃を上下する弛張熱,比較的徐脈,末梢血の好酸球消失,脾腫を認めた.大腸X線および内視鏡検査にて盲腸から横行結腸ほぼ中央部まで,円形または卵円形の小潰瘍の多発と回腸末端の腫大したPeyer板上に単発の潰瘍を認めた.便培養にてSalmonella typhiが検出され,腸チフスと診断し,福岡市立こども病院感染症センターに転院となった.chloramphenicol 1~2g/日の経口投与にて治療後,当院再入院.多発潰瘍は横行結腸にわずかな変形を残すのみで瘢痕治癒していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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