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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻2号

1992年02月発行

今月の主題 食道表在癌の深達度を読む

主題

食道表在癌のX線学的深達度診断の精度―X線所見と切除標本・病理所見との対比

著者: 長野正裕1 望月福治1 長南明道1 池田卓1 佐藤自伸1 松永厚生1 安藤正夫1 富永現1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.185 - P.195

文献概要

要旨 食道表在癌のX線学的深達度診断の精度を検討するため,自験33例41病変におけるX線所見と切除標本・病理所見との対比を行った.最初に,診断の基礎となるべき病理学的事項として肉眼型分類を行い,大きさ・周在率の分布を検討した.その結果,特に0-Ⅱc型におけるep,mm癌の深達度診断が重要であることがわかった.ep癌の切除標本肉眼所見は,点と溝であった.肉眼病変境界診断域よりヨード不染域のほうが広範囲であった.X線像は,空気少量の二重造影像で点,溝として描出できたが,空気中等量の二重造影像では,境界不鮮明な淡いバリウム斑として描出された.mm癌の切除標本肉眼所見は,深溝と面であった.肉眼病変境界診断域とヨード不染域はよく一致した.X線像は,niveau差の認められる境界鮮明なバリウムの溜まり(面状陥凹)として描出された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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