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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻3号

1992年03月発行

文献概要

今月の主題 腸型Behçet病・simple ulcerの経過 主題症例

回盲部の単純性潰瘍で手術を受け11年後に吻合部近傍に多発性小潰瘍を認めた1例

著者: 水口昌伸1 石川勉1 牛尾恭輔1 山田達哉1 板橋正幸2

所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部 2国立がんセンター放射線診断部病理

ページ範囲:P.333 - P.336

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要旨 患者は69歳(初診時58歳)女性.下血および右下腹部痛を主訴に来院し,小腸二重造影で回腸終末部の変形および多発潰瘍を認めた.腸結核が疑われ抗結核療法を施行したが反応せず症状の改善がみられないため,回盲部切除が施行された.術後の病理診断で非特異性単純性潰瘍と診断された.経過観察中,術後2年,11年後に注腸造影,大腸内視鏡で吻合部近傍に多発性潰瘍の再発が確認された.本症例は初診から11年の経過中アフタ性口内炎がしばしばみられたものの,このほかにはBehçet病の診断基準にみられる症状は出現せずに“疑わしい型”にとどまり,境界病変の経過例として興味深いので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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