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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻3号

1992年03月発行

今月の主題 腸型Behçet病・simple ulcerの経過

主題症例

6年間の経過観察中に再発を繰り返した腸型Behçet病の1例

著者: 寺本龍生1 小平進1 古川和男1 山口博1 久晃生1 捨田利外茂夫1 加瀬卓1 長谷川博俊1 郭宗宏1 西堀英樹1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.343 - P.347

文献概要

要旨 不全型腸型Behçet病のため,6年間に3回の腸切除術を受けた1例について報告した.患者は,12歳ごろから口腔内アフタを繰り返していたが,19歳になって回盲部腫瘤のため結腸右半切除を受け,上行結腸に巨大な非特異性潰瘍を認めた.腸型Behçet病の診断のもとに,predonineを主とした保存療法が開始されたが,腹痛,口腔内アフタ,肛門潰瘍,皮疹の寛解・憎悪を繰り返していた.治療開始後5年目には大量出血,6年目には穿孔性腹膜炎によりそれぞれ腸切除術が施行されたが,縫合不全,敗血症を併発して死亡した.Behçet病の腸管潰瘍は厳重な管理にもかかわらず再発しやすく,急激な経過をとり,内科的治療に抵抗する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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