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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻3号

1992年03月発行

文献概要

症例

噴門部前壁陥凹型早期癌(未分化型)の1例

著者: 片岡伸一1 新海眞行3 小林晃1 川崎正1 圓尾隆典1 大地宏昭1 広岡大司1 松尾吉郎2 影山英介2 牧本伸一郎2 仲本剛2 上江洲朝弘2 田中勲4

所属機関: 1岸和田徳洲会病院内科 2岸和田徳洲会病院外科 3新海眞行内科 4和泉市立病院病理

ページ範囲:P.355 - P.359

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要旨 患者は53歳,男性.12年前から毎年検診目的で上部消化管X線検査を受けていたが異常を指摘されていなかった.今回は胃内視鏡検査を行い,噴門部前壁にわずかに陥凹した褪色領域と点状出血を認め,生検で低分化腺癌の診断を得た.精密X線検査では,半立位腹臥位第1斜位二重造影像と半立位仰臥位第2斜位二重造影像とで,噴門部前壁に不整バリウム斑とその中の隆起,中断する皺襞と虫喰い像を描出でき,Ⅱc型早期癌と診断しえた.切除胃標本所見では,食道胃接合部から18mm離れて噴門部前壁に大きさ19×11mmのⅡcを認め,組織学的には低分化型腺癌,深達度mであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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