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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻4号

1992年04月発行

文献概要

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書評「膵管像からみた膵疾患の臨床と病理」

著者: 松野正紀1

所属機関: 1東北大学第1外科

ページ範囲:P.420 - P.420

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 最近の画像診断技術の進歩には目をみはるものがある.ボディイメージングという比較的侵襲の少ない診断法にその成果をみることができるが,膵の微小病変の診断には何と言っても膵管造影が切り札となる.ERCPが開発されてから,既に20年以上経過した.開発当初,きれいに造影された膵管像を初めて見せられたとき,「これで小膵癌がどんどん見つかる」と期待したのは筆者ばかりではないと思う.しかし,現実はそれほど甘くはなく,小膵癌の診断には四苦八苦しているのが現状である.その原因は,多くの場合微細変化の読影に耐える鮮明なERP像が得がたいことにある.

 著者の池田靖洋教授は,「内視鏡下留置バルーンカテーテルによる膵管造影―背臥位圧迫撮影法」を開発してERP診断能の向上を目指してきたこの分野のパイオニアである.本書には著者が自らERP検査を行い,あるいは手術を施行した69症例が珠玉のごとく提示されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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