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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻4号

1992年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸のいわゆる結節集簇様病変 主題

結節集簇様大腸病変の臨床的取り扱い―内視鏡治療の適応と限界

著者: 多田正大1 望月福治2 小越和栄3 丸山雅一4 松川正明5 武藤徹一郎6 小平進7 白壁彦夫8 西元寺克禮9 伊藤誠10 大柴三郎11

所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科 2仙台市医療センター 3県立がんセンター新潟病院 4癌研究会附属病院内科 5順天堂大学医学部消化器内科 6東京大学医学部第1外科 7慶応義塾大学医学部外科 8早期胃癌検診協会 9北里大学東病院内科 10名古屋市立大学医学部第1内科 11大阪医科大学第2内科

ページ範囲:P.421 - P.427

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要旨 大腸の結節集籏様病変の治療の現況,特に内視鏡治療の実態について,多施設で経験した152例に対する治療成績を集計して検討した.内視鏡治療群は61例(40.1%),外科切除群は91例(59.9%)であり,内視鏡治療群の病変の平均最大径は22.48±11.30mmであり,外科治療群よりも小さい傾向がみられた.内視鏡治療群についてその手技の内容をみると,大きい病変に対して各種手技を併用したりpiecemeal polypectomyが用いられることが多く,小さい病変に対してstrip biopsyが用いられることが多かった.経過観察をなしえた42例中6例(14.3%)に再発がみられた.結節集簇様病変に対する内視鏡治療の適応として,癌の浸潤範囲がsm1までにとどまっていることが確実な症例に限ると考えられ,術前の正確な性状診断と深達度診断が要求された.内視鏡医の技術の巧拙によっても適応は左右されるが,病変が扁平であり,広基性,大きいことが多いため,いずれの内視鏡手技を用いるにせよ,熟練者が慎重に対処しなければならないことを強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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