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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻4号

1992年04月発行

症例

粘膜内癌を伴った直腸の表層拡大型腺管絨毛腺腫の1例

著者: 富永雅也1 渕上忠彦1 岩下明徳2 久米一弘3 奥園真一3

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2松山赤十字病院病理 3松山赤十字病院外科

ページ範囲:P.439 - P.444

文献概要

要旨 患者は54歳,女性.血便を主訴として入院.注腸造影検査にて直腸に長径約10cmの全周性で極めて丈の低い隆起性病変を認めた.隆起表面は顆粒集簇状で,病変部直腸壁の伸展性は極めて良好であった.直腸内視鏡検査では色調は周囲正常粘膜とほとんど変化がなく,色素撒布にて境界および表面性状が明瞭となった.生検では腺管絨毛腺腫の組織像が得られたが,大きさより一部に癌の合併を否定できず低位前方切除術を施行した.切除標本では腫瘍は長径10.5cmで,組織学的にはほぼ全体が腺管絨毛腺腫であり腫瘍肛門側の一部に粘膜内癌を伴っていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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