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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻4号

1992年04月発行

症例

胃悪性神経鞘腫の1例

著者: 細谷正晴1 外間朝夫3 難波義夫3 石田豊3 前田哲也4 栄康之4 林一彦2 赤木忠厚2

所属機関: 1岡山大学医学部第3内科 2岡山大学医学部第2病理 3金光病院内科 4金光病院外科

ページ範囲:P.457 - P.462

文献概要

要旨 術前に実施した4回目の胃生検にて,初めて胃神経鞘腫が疑われ,摘出標本で胃悪性神経鞘腫と診断された1例を経験したので報告する.患者は80歳,女性.吐血を主訴に来院.胃X線・内視鏡検査で,胃角部前壁から胃内腔に突出する山田Ⅲ型隆起性病変を認めた.胃切除摘出標本では5.0×4.5×3.5cmの大きさの腫瘤で弾性硬,割面は乳白色.光顕所見では,紡錘形または卵円形の細胞が索状あるいは渦巻状に配列しており,一部に細胞異型および分裂像が観察され,電顕でloose bodyを認めた.また平滑筋腫に陽性のdesminは陰性で,S-100α蛋白に陽性,S-100β蛋白にごく一部陽性を示し,上記の病理学的所見より胃悪性神経鞘腫と診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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