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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻5号

1992年05月発行

文献概要

今月の主題 linitis plastica型胃癌診断の現状 主題 Ⅰ.linitis plastica型胃癌診断の現状―胃底腺領域との対比において

4型胃癌の現状と推移

著者: 松坂俊光1 渕上忠彦2 野見山祐次2 若杉健三1 小野栄治1 久米一弘1 藤永裕1 臺丸裕3 岩下明徳4

所属機関: 1松山赤十字病院外科 2松山赤十字病院消化器科 3松山赤十字病院病理 4福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.507 - P.516

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要旨 最近15年間に切除された胃癌1,862例において,肉眼型,組織型を中心に年次的変化を検討し,胃癌病像の変化を調べた.進行癌において4型の減少と5型の増加,組織型で分化型の増加が著しく,スキルスの減少との関係が推測された.上中部における4型切除例95例において,giant fold型が60例,non-giant fold型35例であった.癌性腹膜炎による死亡は前者が73%,後者が46%,平均生存日数は前者が576日,後者が408日であった.5年以上生存の上中部4型胃癌は8例あり,体部後壁や大彎に限局したものが多く,スキルスにしては小型のものが多かった.このような部位におけるⅡcの早期発見が,スキルスの早期発見・治療に重要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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