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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻6号

1992年06月発行

文献概要

症例

小さな大腸pm癌の1例

著者: 岡村正造1 浅井俊夫1 大橋信治1 中川浩1 加藤忠1 濵島英司1 伊藤久秀1 山本義樹2

所属機関: 1豊橋市民病院内科 2山本内科

ページ範囲:P.707 - P.711

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要旨 患者は58歳,男性.主訴は排便回数の増加.一般検査では便潜血反応Latex法(+)以外はCEAを含め異常なし.大腸X線検査では,腹臥位二重造影法と圧迫法にて,横行結腸中部の前壁寄りに,中央に淡いバリウム斑を伴う楕円形の平盤状病変を認めた.内視鏡検査では,中心陥凹を有し,隆起の起始部粘膜が正常な平盤状病変で,Ⅱa+Ⅱc型大腸癌と診断した.手術にて,16×12mmの小さなⅡa+Ⅱc様の病変で,病理学的には癌の粘膜下浸潤により平盤状に隆起した病変であり,隆起の起始部粘膜は正常だった.癌の組織型は高分化型腺癌であったが,浸潤部ではmuconodularな成分が優勢で,癌の深達度は固有筋層の表層に達し,ly1,v0,n0であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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