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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻7号

1992年07月発行

文献概要

今月の主題 出血を来した小腸病変の画像診断 主題

小腸の出血性病変における画像診断の役割―血管造影による診断と治療を中心に

著者: 草野正一1 岡田吉隆2 遠藤高2 横山久朗2 三屋公紀2 磯部義憲2

所属機関: 1防衛医科大学校放射線科 2北里大学東病院放射線科

ページ範囲:P.777 - P.785

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要旨 小腸の動脈性出血に対して血管造影による診断と治療を行った13例を対象にその成績を疾患別に検討した.①緊急血管撮影は出血時を選んでタイミングよく行うことが大切であり,このために出血シンチグラフィーが有効で,不必要な血管撮影を回避できる.②重症基礎疾患に併発した小腸出血は血管カテーテルによる治療のよい適応であり,危険性の高い手術的止血は極力避けるべきである.③併存基礎疾患のない小腸出血は起因疾患に対する根治手術によって止血できるが,血管カテーテルによる止血治療によって危険性の高い緊急手術を少なくすることができる.④血管カテーテルによる止血治療は動脈塞栓術が最も有効である.今回,出血血管にカテーテルをできるだけ超選択的に挿入して,少量のアイバロンで出血血管を閉塞した6例の止血成功率は100%で,再出血も合併症もなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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