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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻7号

1992年07月発行

今月の主題 出血を来した小腸病変の画像診断

主題症例

大量下血を来した8mmの空腸脂肪腫の1例

著者: 春日井邦夫1 宮本忠壽1 横山善文1 岡山直司1 川合孝1 加藤直也1 伊藤誠1 武内俊彦1 中村隆昭2

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1内科 2名古屋市立大学医学部中検病理

ページ範囲:P.819 - P.825

文献概要

要旨 患者は62歳,女性.主訴はタール便.著しい貧血と低蛋白血症があった.小腸造影でTreitz靱帯から180cmの空腸に,中央に凹凸不整な浅い陥凹を伴った径8mmの山田Ⅲ型の隆起性病変を認めたが,質的診断は困難であった.術中内視鏡検査ではbridging foldを伴った表面平滑,立ち上がりの緩やかな黄色調の粘膜下腫瘍が観察され,脂肪腫が疑われた.切除標本上,病変は直径8×7mm,高さ6mm,中央に5×6mmの発赤の強い浅い潰瘍を伴い,組織学的に脂肪腫と診断され,本邦報告例では最小の単発例と考えられた.また,1980年から1989年までの10年間の本邦報告例についても集計し,考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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