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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻7号

1992年07月発行

今月の主題 出血を来した小腸病変の画像診断

主題症例

下血を来した分類困難な微小な多発性空腸潰瘍の1例

著者: 植木光彦1 八尾恒良1 戸原震一2 桜井俊弘1 松井敏幸1 岩下明徳3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2福岡大学医学部第2内科 3福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.833 - P.836

文献概要

要旨 患者は62歳,男性.突然の下血,上腹部不快感を主訴に来院した.入院時検査成績上,貧血があり,便潜血強陽性であったが,炎症所見は陰性であった.上部・下部消化管内視鏡検査では出血源を認めなかった.第2病日の経口小腸検査にて上部空腸に限局性の軽い浮腫像が見られ,プッシュ式小腸内視鏡検査にて多発性小潰瘍が確認された.臨床経過は良好で発症5日目には下血は消失し,以後約2年間の経過観察を行っているが再発はみられない.臨床像,X線・内視鏡所見,臨床経過および生検組織の検討では,既知の疾患との共通点は少なく,分類困難な小腸潰瘍と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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