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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻7号

1992年07月発行

研究

大腸若年性ポリープ―前癌病変としての意義と臨床像の時代的変遷

著者: 伊津野稔1 牧山和也1 牟田広毅1 門田淳一1 原耕平1 今村和之2 原口増穂3 井上健一郎4 早川滉5 松永圭一郎6 山崎和文7 杉山英一郎8 味岡洋一9 渡辺英伸9

所属機関: 1長崎大学医学部第2内科 2長崎市立市民病院内科 3佐世保市立総合病院内科 4井上病院内科 5日赤長崎原爆病院 6大村市立病院内科 7長崎市立成人病院内科 8八幡市立病院内科 9新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.841 - P.848

文献概要

要旨 非ポリポーシス型の大腸若年性ポリープ(juvenile polyp;JP)74例(計79個)を臨床病理学的に検討した.若年性ポリープを母地として,1例に癌,3例に異型上皮が発生していた.異型上皮化した3例では,他の部位に進行癌や多数の異種性ポリープ(腺腫内癌,腺腫,過形成性ポリープなど)を合併していた.特に過形成性ポリープはしばしば異型を示し,豊富な炎症性間質が特徴で,この点でJPに類似していた.JPの腫瘍化や多発する異種性ポリープの合併などの事実は,非前癌病変として処理される傾向にあったJPにも,従来以上に慎重なサーベイランスが必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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