文献詳細
今月の主題 表面型大腸腫瘍の臨床診断の諸問題
序説
文献概要
胃では,大きいもの,中くらいのもの,そして微小なものへと診断の話が進んだ.ところが,大腸では,一挙に微小なものに内視鏡診断と病理診断が突入した.工藤のパイオニア的業績で,この診断が日本のお家芸となった.見たことのない外人に,それは日本の風土病である,と言われようとも,脱水状態をおこしているような欧米の診断スタイルと日本のそれとが,これほどにも違うと議論にもならない.現に,工藤は,既に彼自身でスウェーデンで見つけているし,X線診断上からいっても,外人の誰もが納得している診断学の確固とした王道を歩んでいるのを外人も知っている.外国の内視鏡をするものだけが,とぼけた言辞を弄しているだけである.
大腸癌取扱い規約で早期癌の諸型を決めたとき(1980),幻のⅡb,Ⅱcの型を想定した.癌学会のシンポジウムで,その考えを延長したものの(1982),それが,西澤の実体顕微鏡によるⅡbの発見,工藤の業績で,話は現実のものとなったのである.
大腸癌取扱い規約で早期癌の諸型を決めたとき(1980),幻のⅡb,Ⅱcの型を想定した.癌学会のシンポジウムで,その考えを延長したものの(1982),それが,西澤の実体顕微鏡によるⅡbの発見,工藤の業績で,話は現実のものとなったのである.
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