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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻8号

1992年08月発行

今月の主題 表面型大腸腫瘍の臨床診断の諸問題

主題

表面型大腸腫瘍内視鏡診断の問題点

著者: 平田一郎1 森川浩1 杉本憲治2 田中雅也1 高尾雄二郎1 林勝吉1 吉積宗範1 中川憲1 高田興1 斉藤治1 大柴三郎1

所属機関: 1大阪医科大学第2内科 2済生会吹田病院内科

ページ範囲:P.903 - P.909

文献概要

要旨 表面型大腸腫瘍85病変(癌52,腺腫33)の内視鏡(拡大内視鏡も含む)所見を中心に,その肉眼型分類と質的診断に関する問題点を検討した.癌ではⅡcが最も多く,腺腫ではⅡcとⅡaが同数であった.Ⅱcはその大半(約70%)が,陥凹周囲に反応性過形成粘膜の隆起を伴っていた(Ⅱc+ME).これら病変の内視鏡と組織ルーペ像での形態分類は両者間で少なからず乖離を認めた.病変が微小なほど検査時の空気量や伸展固定の影響を受けやすい.したがって乖離も生じやすく,その場合は無理に分類せず単に表面型微小癌(腺腫)としておけばよいと考えられた.拡大内視鏡観察では,反応性過形成粘膜は大型円形ピット,腺腫では大型管状ピット,癌では小型類円形ピットや無構造所見を多く認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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