icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻9号

1992年09月発行

症例

直腸の良性リンパ濾胞性ポリープの1例

著者: 瀬尾充1 岡田光男1 神代龍之介2 楠本宏記2 増田雄一3 村山寛3 堀之内幸士4

所属機関: 1福岡大学医学部第1内科 2福岡大学医学部第2外科 3福岡大学医学部第1病理 4堀之内胃腸内科医院

ページ範囲:P.1095 - P.1099

文献概要

要旨 患者は56歳,女性.排便時の便表面への血液の付着を主訴として入院.大腸内視鏡検査にて直腸前壁に表面平滑で,血管透見像を有する山田Ⅱ型の中央に陥凹を伴う隆起病変を認めた.病変からの生検標本の組織学的検索の結果,良性リンパ濾胞性ポリープと診断され,経肛門的腫瘍摘出術を施行した.切除標本の病理組織学的検索では,病変は胚中心を有する正常なリンパ濾胞の増殖により形成されており,良性リンパ濾胞性ポリープと診断された.術前の超音波内視鏡検査では,病変は第2,第3層に均一な低エコー領域として描出され,エコー上からは悪性リンパ腫との鑑別は困難であった.直腸の良性リンパ濾胞性ポリープは本邦ではまれであり,自験例は15例目であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら