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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻9号

1992年09月発行

文献概要

症例

6歳男児にみられた結腸sm癌の1例と本邦小児結腸癌報告例の検討

著者: 吉澤康男1 河野澄男1 長谷川史郎1 浜崎豊2

所属機関: 1静岡県立こども病院外科 2静岡県立こども病院病理

ページ範囲:P.1101 - P.1106

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要旨 下血を主訴とする6歳,男児の下行結腸にみられた単発性有茎性病変に対しポリペクトミーを行い,組織学的にsm印環細胞癌と診断されたため,左半結腸切除,R3郭清を行った(P0,H0,sm,ly1(+),v0,n1(+),Stage Ⅲ).術後7年再発なく長期生存が得られたので報告すると共に,自験例を含めた本邦小児結腸癌報告例57例を集計し,臨床的検討を加えた.組織学的に,約50%が粘液癌・印環細胞癌で,自験例のごとく有茎性の発育を示した印環細胞癌は認められず非常にまれであった.予後は成人に比し不良で,5年以上の生存例は自験例を含めわずか6例にすぎない.その要因として,小児結腸癌はまれな疾患で症状発現に乏しく,組織学的悪性度が極めて高いことが挙げられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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