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文献詳細

雑誌文献

胃と腸27巻9号

1992年09月発行

文献概要

症例

Reactive lymphoid hyperplasia(RLH)様組織像を示した胆囊隆起性病変の1例

著者: 早坂隆1 石坂富美雄1 渡辺豊1 保浦眞一1 菅原俊1 佐々木春喜1 斎藤誠1 川村詔導1 広瀬定徳2 伊藤哲夫3

所属機関: 1函館中央病院内科 2函館中央病院外科 3北海道病理組織学センター

ページ範囲:P.1107 - P.1111

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要旨 患者は43歳,女性.健康診断の超音波検査で胆囊頸部に13×14mmの隆起性病変が発見された.hyperechoicな腫瘤が胆囊壁から内腔に突出してみられ,基底部には更にhyperechoicな部分が同定された.手術材料では胆囊頸部に,頂部が陥凹した15×13mmの半球状の腫瘤がみられた.病理組織学的には,(A)腫瘤の周辺部の胚中心を伴ったリンパ濾胞の増生,膠原線維の増生,形質細胞の浸潤を伴ったreactive lymphoid hyperplasia(RLH)の組織像に類似した部分,(B)腫瘤の中心部のリンパ濾胞の消失した部分,(C)腫瘤の頂部を中心とした異型リンパ球様細胞の増生した部分,から成っていた.RLHの悪性化の可能性を考えるうえで興味ある症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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